小説・日本参戦16

中国軍は、進撃を続けた。そうして、東京からわずか50キロの群馬県前橋市の近くまで迫ったのだ。福井県からは複数のルートをたどった。時間はそう長くはかからないと、指揮官は甘く考えていた。ところが福井県から東京までわずか50キロの群馬県前橋市に到着するのに一週間もかかってしまったのである。司令官が頭を痛めたのは自衛隊の戦闘機の飛来だった。ひっきりなしに静岡県小松基地からやってくるFー15とFー35A。特にFー35Aは最新鋭機であり高いステルス性能を持っている。マッハ1・6のスピードも脅威だった。空対空レーダーシステムを備えた上に、25ミリ機関砲ならびに赤外線誘導ミサイルまで装備している。味方の垂直離着陸戦闘機であるJー18やアクティブ電子走査アレイをもつ最新鋭の戦闘機J-20と空中戦を行ったが、劣勢は否めなかった。