小説・日本参戦20

明日に向かって撃て!」の監督は、ジョージ・ロイ・ヒル。ダブル主演の二人は「ロバート・レッドフォード」と「ポール・ニューマン」だった。アメリカ西部の開拓時代、二人は銀行を次々と襲う。しかし、やがて、多数の保安官に追われ、ボリビアに逃げ、そこでも小さな銀行を襲い続ける。ついにボリビアの軍隊は二人を包囲する。銃弾が降り続ける中、建物の中に逃げ込んだ二人。ブッチがいう

「今度はオーストラリアにしよう」

 撃たれたところからの出血を我慢するサンダンスは

「オーストラリアっていうのはそんなにいいところなのか」

「そりゃあ、おめえ、女もいいし、食い物だって旨い。何よりでっかい銀行が襲い放題だ」

そいつはいい、とブッチはいうが、血塗れの二人の余命はあとわずかだということをお互い知っている。そうして、ピストルに弾を込め直して、二人は軍隊が取り囲む広場に躍り出て両手に持った拳銃を発射する。

 その瞬間に、画面はストップモーションとなり、画面はセピア色に輝くのだ。